第170回芥川賞の選考会が開かれました。九段理江さんが執筆した「東京都同情塔」(新潮12月号)が選ばれました。
九段理恵さんは会見で、今回の受賞作品について、「チャットGPTのような生成AIを駆使して書いた小説」と述べました。
この発言が日本の文学で最高峰といわれる芥川賞でのことであったため、九段理恵さんの出身大学や経歴といったバックグラウンドに、さらに注目が集まっています。
・九段理恵さんの出身大学や作家としての経歴が知りたい
・九段理恵さんの芥川賞受賞作品の発売情報ついて知りたい
九段理江さん 出身大学を特定か
九段理恵さんは、出身大学や出身高校を公表していません。
取材から、子どもの頃は埼玉県内を20カ所ほど転居し、高校から大学時代をさいたま市内で過ごしたことが判明しています。
調べてみたところ、県南部の県立高校に通っていたという情報がありました。当時、定期券で通える範囲の図書館は全て通ったそうなので、相当な読書家だったようですね。
九段さんの出身大学を絞り込んでみる
過去の芥川賞の受賞者の出身大学をみると、首都圏の大学が多いことがわかります。
慶應義塾大学: 8人、一橋大学: 3人
【関西圏にある大学】大阪大学: 5人、京都大学: 4人、神戸大学: 3人
その他: 26人
九段さんは名門高校から大学へ進学?
追記 九段理恵さん本人が出身大学についてXに投稿
皆様からのお祝いのお気持ち、嬉しく受け取っています。九段理江に興味を持ってくださる事、ありがたいですが、私の出身校及び元勤務先の大学の詳細について、公表しないようお願いしております。素晴らしい思い出も沢山ありますが、いくつかの未だ思い出したくない記憶と学校名が紐づいているためです
— 九段理江 (@qudanrie) January 20, 2024
九段さんが受賞後に、ご自身のX(旧Twitter)を更新しました。そこで、出身大学に関する言及がありました。
出身大学について、「思い出したくない記憶と学校名が紐づいている」と表現されました。この一文で、さらに想像がかき立てられた、九段さんのミステリアスな雰囲気が助長されそうです。
作家としての経歴
九段さんは1990年に埼玉県さいたま市(旧浦和市)生まれました。現在33歳で、千葉県在住です。
九段さんは、31歳となった2021年にデビューしました。
2021年発表「悪い音楽」
2021年に「悪い音楽」で文学界新人賞を受賞しデビューしました。
「悪い音楽」概要
音楽の才能はあるものの、「人の心がわからない」、音楽家の父をもつ音楽教師の物語。
主人公・音楽教師ソナタは、生徒を猿だと思っている。才能に溢れるが、心が無いのだ――
2022年発表「Schoolgirl」
続いて、2022年に「Schoolgirl」を発表しました。2022年の芥川賞、そして三島由紀夫賞の候補となりました。
社会問題に高い関心を持つ娘、内向的な母。二人を再びつなげるのは「女生徒」――?
太宰治の名作「女生徒」を鮮やかに現代社会の中で再解釈する作品
惜しくもこの年は受賞となりませんでしたが、2023年に「Schoolgirl」は、文化庁芸術選奨新人賞に選ばれました。
2023年発表「しをかくうま」
同じく、2023年には「しをかくうま」で野間文芸新人賞を受賞しました。
九段理恵さんは、2021年のデビュー以来、この3年の間に発表する作品は受賞し、快進撃を続けています。
受賞作品「東京都同情塔」が発売開始
芥川賞受賞作品となった「東京都同情塔」の単行本は、2024年1月17日に発売開始となりました。
日本人の欺瞞をユーモラスに描いた現代版「バベルの塔」。
ザハの国立競技場が完成し、寛容論が浸透したもう一つの日本で、新しい刑務所「シンパシータワートーキョー」が建てられることに。犯罪者に寛容になれない建築家・牧名は、仕事と信条の乖離に苦悩しながら、パワフルに未来を追求する。ゆるふわな言葉と実のない正義の関係を豊かなフロウで暴く、生成AI時代の預言の書。
2024年2月には、第170回芥川賞の授賞式が開催されます。九段さんは参加する予定です。
九段さんは、2023年12月に行われた野間文芸新人賞の授賞式では、小説のテーマとなった馬がデザインされたドレスを着用しました。九段さん自らインスタグラムで公表していました。
九段さんは、今回の作品について、「日本人の欺瞞をユーモラスに描いた現代版「バベルの塔」」とインスタグラムで紹介しています。芥川賞の授賞式では、どのようなデザインのドレスを着用するのでしょうか。
デビュー作から、作品が評価され続けている九段理恵さん。次の作品も楽しみですね。
アイキャッチ画像は新潮社プレスリリースより
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